肥料 コラム

新潟=米、だけじゃない

新潟県の中越地方は水稲だけでなく花卉の栽培も盛んです。特にユリの出荷量は全国トップ3に入っております。今回はユリ科の「カサブランカ」専業農家である大島典夫さんの事例を紹介したいと思います。大島さんは十日町市内の標高250mに位置する豪雪地帯でカサブランカを栽培されています。ハウス栽培のため暖房費のコスト削減が問題となっていたところ、約1,000m地下の温泉を掘り当て、温水をハウス内に循環させることにより暖房費は半減したとのこと。ただ花の消費は年々厳しい状況が続いているとのことです。生き残る唯一の手段は「品質の良いものを作ること」との強い意識を持っておられ、多木の土壌分析に基づいて精力的に施肥管理をされています。当初は少しカリ過剰の土壌であったためカリを減肥しておりましたが、あまり解消されなかったためカリ全量が水溶性であるコーボしき島9号に変え、カリと苦土の拮抗作用によりカリ過剰も改善しつつあるとのことで喜んでおられます。
施肥設計の一例をご紹介いたします。

マグミタス 3袋/10a、ネガアップ 3袋/10a、コーボしき島9号 3袋/10a

因みに、カサブランカの語源はスペイン語で「白い家」、アメリカのホワイトハウスもスペイン語でCasa Blanca(カサ・ブランカ)というそうです。ユリの中でも白さが目立つからでしょうね。

畑担当 記

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