お知らせ

有機肥料と化学肥料
有機は安全ですか?無機は有害ですか?

有機肥料は肥料成分が低濃度で、その肥効が緩効性を示すこと、土壌に副成分があまり残存しないため、塩類集積が起こりにくいことなどの特徴があります。また、化学肥料は、化学的に合成し、あるいは天然産の原料を化学的に加工して作った肥料です。品質の公定規格が法律で決められていて、品質チェックが厳重に行われています。

一部には、有機質肥料があれば化学肥料は不要なのではないかとの意見がございますが、作物生産に必要なだけの有機質肥料は入手できず化学肥料を使わなければ、今の作物生産量を維持することは不可能です。このように、有機質肥料は供給量に制限があります。又、有機肥料も植物が吸収するのには、微生物によって無機肥料となって、はじめて利用可能となります。

一方、有機資材には成分量が低く、その変動幅の大きい「たい肥」等がありますが、それらの資材は、肥料取締法で特殊肥料の指定を受けています。特殊肥料は発生量が多く貴重な資源ですが、資材によっては肥効発現にむらがある、かさばる、臭い、有害元素を比較的多く含むなどの問題点があり、改善の余地が残されています。また、一部では、化学肥料が有害との風評がございますが、化学肥料は150年以上も前から使われています。肥料が安全な食料を豊富に作ってきたことは、歴史が証明しています。

前段で、少し触れさせていただきましたが、化学肥料は、化学的な方法で合成し、あるいは天然の鉱石を使って作りますので、原料によっては不純物に由来する夾雑物が含まれることがあります。このような有害成分については公定規格があり、害作用がでないように最大量が規制されています。したがって有機だから安全で、無機は有害ということではなく、有機と無機のバランスが大切です。

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